
コンテンツツーリズム特集(1)
レポート「あの花」の聖地【埼玉県秩父市】を訪ねて。
アニメ“あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。”の聖地・埼玉県秩父市は、2011年の作品放送以来、4年にわたって日本全国の「あの花」ファンを惹きつけています。
さらに今年(2015)10月には、同じく秩父周辺を舞台とした新作アニメ映画「心が叫びたがってるんだ」も公開され、聖地の盛り上がりはまだまだ続きそうです。
米子ガイナックス特命チームは現地を探訪、秩父市 産業観光部 観光課の中島学さんにインタビューを敢行、アニメ聖地の実情を取材しました。
「あの花」の舞台になった町 (1)
きっかけ…秩父市×アニメ
お話を伺った秩父市役所 産業観光部 観光課の中島学さん
もともと平成22年(「あの花」の前年)7月頃、「アニメツーリズム実行委員会」を設立。埼玉観光課から西武鉄道に「銀河鉄道999」のラッピング電車を走らせるキャンペーンのために立ち上がったもので、「あの花」とは関係がなかった。
そして、ちょうどその翌年からたまたま秩父を舞台にしたアニメ「あの花」がスタートすることを知る。それも、アニプレックスから西武鉄道の撮影使用許可の電話があったからで、製作側から観光課に協力の依頼があったわけではない。制作側からも、まずは「あの花」という作品をしっかり作りたいという要望があり、放送中はタイアップイベントなどは控え、街中にポスターを貼ったりする程度だった。
以上から、アニメツーリズム実行委員会が設立されたのも「あの花」のためというわけではなく、「あの花」自体も秩父の観光活性化のためというわけではなかった。
放送が始まって…
秩父の町中でよく見かけるキービジュアルを使ったフラッグ
キービジュアルの「ロケ地」となった秩父橋は代表的な聖地。
キービジュアルが発表になった番組開始前の平成23年2月頃には、そのビジュアル背景だった旧秩父橋が注目されていた。既に何人か現地を訪れる人も。
放送開始後は、前述の旧秩父橋の他、作品に登場した現実の場所に訪れるファンが増えてきていた。ちょうどアニメの放送開始が東日本大震災の直後で、商店街や街も観光を自粛ぎみだった中、これまでに無かった若い人たちで賑わうようになったので、市民も注目してきて、定着するようになっていった。
放送終了後…
超平和バスターズのメンバーががよく訪れていた平林寺。
「あの花」ファンのために新たに作られた絵馬奉納場所。
舞台となった場所を回るスタンプラリーなどファンに楽しんでもらうことを展開し、作品中にも出てきた龍勢祭の来場者数も増えた。限定グッズ(ノベルティ含む)は4年間で150種くらい。
秩父への経済効果はすごくあったわけではないが、1年目(2011年)のアンケートでは「初めて来た」「若い人」が大半で、2014年でもそれはあまり減っていない。
商店街や行政の人達も、それまでは深夜アニメなどは馴染みがなかったが、「あの花」をきっかけに目を向けるようにもなった。
また、当初は街中でのコスプレや痛車などに心配の声も少なからずあったが、大きなトラブルもなく、ファンの人達のマナーもいい。もともと秩父はお祭りやイベントの多い土地柄で、門前町だったこともあり外の人を受け入れる土台もあった。




